誰も見てないうちに…

初恋の人からしょうさんへお手紙が届きました。

しょう、元気にしてる?
今でも彼女ができるたびに「燃えよドラゴン」の感動シーンを熱演していますか?私の前でうざいほど熱演していたしょうをなつかしく思います。
私が他の人に告白され、しょうが「あぁおれはおまえのこと体目当てだし」と強がってお別れすることになったあの日から、もう5年が経ったのですね。月日が流れるのは早いものです。
お手紙を書いたのは、何か伝えたいことがあるとか用事があるとかではないんです。ただなんとなく学校の前を通ったらなつかしくなって、思いつくままに書いてみようと思い立っただけなんです。ふふ。
あのころのことを思い返すと、幼稚な言い合いばかりが頭に浮かびます。しょうはよく私に「友達とおれならどっちが大事?」とか聞いてきましたよね。私はそのたびに、もちろん気持ち的にはだいぶ引いたし冷めたけど、「それは比べられないよ」と答えていました。何が不満なのか、しょうはそこで「友達を全部捨てられるぐらいでなきゃ好きとは言えない!」と言っていたのが印象的です。あれでも別れなかった自分が今でも不思議に思います(笑)。
そうそう、私はともかくしょうにとっては初恋の相手が私でしたよね!?付き合った最初のころ「明日、元カレに借りた本を返してくる」って私が言ったら「おれも元カノとそろそろ連絡断たなきゃ」とか見栄を張っていたしょうが、今でもおかしいです(笑)。
まだ二人がラブラブだったころ、しょうは「絶対に結婚しような」と言ってくれましたよね。今思えば完全に詐欺だったのですが、あのころの私は(少しおかしくて)信じていたし嬉しかったものです。少し忘れたい気持ちはあります。
恋愛を総合的に考えれば、私はしょうと付き合えたことを、とても感謝しています。つらいことをつらいと思わなくなったのも、イライラをうまく忘れられるようになったのも、しょうのおかげです。
いろいろ書きましたが、私はしょうのことがそれでも好きでした。これからもしょうらしくいられるよう、そしてたまにはスーパー以外で洋服を買って(笑)、幸せをふりまいてください。

またいつか会いましょう。では。

P.S. 愛と恋の違いを熱く語る病気はもう治りましたか?

何が悲しいのかというと全否定できないところだ。うぅ。