memo中小企業診断ver.

一回生最後の試験です。これから18時25分開始。

1.組織研究-事業部制組織に関して述べよ.
背景-
企業規模の拡大、製品の多様化によって、あるいは市場の要求が強く打ち出されるに従って、事業部制はこうした状況に迅速に対応するために広く活用されている。本社を中心とした集中的管理が困難になった場合に作られる。現在の日本の企業組織形態の典型。

特徴・特色-
取扱製品の多種多様化に合わせ単に製品の製造および販売活動のみならず、研究開発から製品の宣伝に至るまで、当該製品に関するすべての責任を大幅に課するとともに、独立採算制を採用した点にある。一つの事業部をあたかも一つの会社のように見なし、その集合体によって会社が構成されるようにする。この組織では、製造から販売までが各部門ごとに一貫して行われるため、トップはそれらの部門に対して利益責任を課すことができる。各部門の遂行する活動は職能的により広範囲にわたる。
①事業単位であること。
製品別部門組織における各部門は、特定の製品に限ってではあるが、その製品の製造のみならず販売活動も担当。場合によっては資材の購入、労働力の確保、さらにはある程度の必要資金などの諸機能も合わせて遂行する。事業遂行上の諸機能を包括的に担当することによって独自の活動を営むことになる。したがってそれは「事業単位」としての性格をもつ。
②利益責任単位であること。
製造〜販売まで各部門ごとに一貫して行われる。そのため利益責任を課することが可能。各事業部を「Profit Center」として機能させる。
製造と販売などの責任及び権限が各部門におかれているため、これらの調整は事業単位で行われる。そのため大企業に見られがちな組織の硬直化を排除し組織に機動力を持たせることができる。また、事業部の目標を売上高や市場占有率など具体的な数値により客観的に規定、評価をすることができる。
③各事業部は独立採算制を建前としていること。
一つの製品の赤字を他の製品の利益で補てんすることはない。各製品すべてについて効率的な生産活動が営まれる。

長短-
<長所>・市場活動や製品開発などで独立的かつ機動的な対応が可能。・事業環境に合わせた特徴をもつ組織の創出が可能。・経営と執行を分離し、階層別の意思決定分業が容易に。
<短所>・組織的な重複が生じる。(組織スラック*1、x非効率*2)・規模が限定的なので「規模の経済」の実現が困難。・短期的な投資に終わりやすい。

2.価格戦略
α-市場浸透価格戦略
<特徴>自社製品を一度使用してもらい、(固定的)消費者の確保が狙い。安い価格で値段設定→市場浸透。模倣されやすいような製品で有効。
<効果>多くの消費者は一度触れたブランドに愛着を覚え、それ以外のブランドへのスイッチに消極的になる。したがって(1)早い時期に高い市場シェアを獲得。(2)製品ブランドを広く認知。(3)高シェアによるコストカット、経験曲線効果
<有効な市場>価格の弾力性が大きい*3市場、価格に敏感な顧客の多い市場。Product-Lifecycleにおいて導入期に有効。
β-上澄吸収価格戦略
<特徴>早い時期に高価格で設定、短期間で大きな利益を刈り取る。技術主導の企業。
<効果>高いブランドイメージの定着。製品開発に要する費用を早期に回収可能。価格弾力性の低い市場を形成。(多少値上げしても需要に影響少ない)良質の顧客の獲得、固定化。競争者の参入のしにくさ。
<有効な市場>導入期の戦略。模倣品を導入しにくい。他者との技術格差が大きい。量産効果が期待できない市場。

3.回転率計算etc...
総資本回転率=売上高/総資本 (資産の稼働状態)高ければ良。
流動資産回転率=売上高/流動資産 (流動資産の活動効率)高ければ良。
③売上債権回転率=売上高/売上債権 (売掛金回収効率)
商品回転率=売上高(または売上原価)/商品
自己資本比率自己資本/総資本 (借入金割合、30%以下は他人依存で危険)
流動比率流動資産/流動負債 (短期支払い能力、100%以上が適切)
当座比率当座資産/流動負債 (当座の支払い能力。これが低いと在庫の回転状況が悪い。)
 
4.キャッシュフロー計算
注意点のみ「現金の動きに注意」
減価償却…加算(経費だが、金自体は出てないから)
資産増加…減算(現金は減っている)⇔資産減少は加算
負債増加…加算(支払い遅らせて、現金は手元にある)⇔減少は減算
支払利息…加算しといて、小計後に減算。
受取利息…減算しといて、小計後未収利息を除いて加算

*1:ゆるみ。事業ごとに重複する部分があるとその組織間でゆるみ(余分な人材など)が生じる。非成長分野では非効率

*2:理論と現実の差異

*3:値段を下げると、需要が大幅に上がる